ログ1

掲載日:2010-01-14

囚われて

 ずっと
 ずっと留まるつもりなんてなかった
 時の流れと共に思い出に変えてしまうつもりだった
 そして思い出しては切なさにふけるだけでよかった

 なのにでどうして?
 どうして忘れさせてはくれないの?

 あなたの微笑みは私を癒し
 あなたの涙は私を苦しめ
 あなたの言葉が私を囚える

 過去なのに?
 過去は思い出に変えることができるのに?
 いつまでたってもあなたは私と共に在る

 お願いだから
 私を自由にして

 いまだ私はあなた囚われたまま――

最初から間違ってた?

 繰り返し私の耳元でささやかれる言葉
 愛おしさに溺れそう
 狂おしさに泣き出しそう
 そこに想いはこもってなどいないから

 会いたいと言えばいつでも会えた
 帰ってと言えばいつでも帰った
 あなたは私に逆らえない

 だから だけど
 私はあなたに愛されたいの

 あなたは私を憎んでる?
 あなたは運命を恨んでる?
 あなたから彼女を奪った全てを壊したい?

 それでもいいのよ

 あなたの心に私がいればいい
 憎しみでも愛でもかまわない
 ずっとずっと私を見て
 どんな冷たくてもいいから――

 ああ 嘘よ!
 私はあなたを愛してる
 私はあなたに愛されたい
 どうして?
 どうしてあなたの心は彼女を求めるの?
 もうこの世のどこにもいないのに
 私が、消し去ったのに!!

コトバ

 ウソツキ
 そんな皮肉じゃ騙されない

 ハクジョウモノ
 そんな罵りじゃ傷つかない

 アイシテル
 そんな戯言には揺らがない

すれ違い

 「好きだった」つぶやくあなた
 「過去形なのね」はき捨てる私

 すれ違った時間は決して戻らない

なぜ、

 私の願いは一つだけでした
 ただ生きたかった
 人間として生きたかった

 神様、貴方は残酷です
 
 貴方を憎みたいのに
 貴方もこの想いを知っているから
 憎みたくても憎めない

 なぜ、私は生まれたのですか
 なぜ、私達は引き離されなければいけないのですか

 過去に捕らわれ
 今を見失い
 未来を壊していく
 それでも、あの人を許せなかった
 失うとわかっていても許せなかった

 神様、貴方は残酷です

 なぜ、私達を巡り会わせたのですか
 出会わなければ
 一緒に過ごす日々がなければ
 そうすれば
 辛くはなかった、苦しくはなかった

 あの人を殺すことはなかったのに――

私は私だけのもの

 あっけなく折れる決心も
 脆く崩れさる信念も
 一瞬のうちに砕ける強さも
 いりはしない
 
 折れることを知らない決心を
 崩れることを知らない信念を
 砕け散ることを知らない強さを
 ただそれだけを私は望む

 この世界で生きる私はただのちっぽけな塵
 この世界で這いずる私はただの虚しい肉塊
 それでも私は前を見据える

 くだらない世界の中で私は私のためだけに生きる
 短い儚い一生をうだうだ生きるつもりなんかない
 醜く哀れに吠え叫ぼう
 血反吐を吐いて這いずろう
 幻想もしがらみも私には必要のないもの
 足枷など欲しくはない

 私は貪欲だ
 私は利己的だ
 それがどうした
 それのどこが悪い
 無為に正義をかざす者達が偉いのか
 正義の下で裁きを行う者達の様に臆病ではない
 正義という大義名分で己の罪から目をそらす者達と同じにするな

 私の行動の全ては私の責任
 私の決断の全ては私の罪
 譲らない
 全てを私は譲らない
 全てが私を構築している
 私が私であるということ証明している

 なにもかもを背負って
 絶望に立たされ
 地獄に堕ちて
 全てを失おうとも
 生き抜いてみせよう
 生き延びてみせよう

 誰にも私を譲らない
 私は私だけのもの

別れはあなたの口から

 左手の指輪、どこに忘れてきたの?
 ためらう瞳、逸らされた視線
 何も言ってくれないのはなぜ?
 はっきり言えばいいじゃない
 私から口にしろっていうの?
 別れたいなら、別れたいって言ってよ

 今ならわかるわ彼女の気持ち
 離れていく彼の心が苦しくて
 あの時、彼は私を選んで彼女を捨てた
 次は私が捨てられるのね
 わかっているわ

 はっきり言ってよ
 私、ちゃんと別れてあげるから
 指輪なんて投げつけて、出ていくから
 こんなに苦しいのに、涙は出ない
 早く、心が乱れないうちに

 今なら私、別れられるから!

ひとりよがりの愛

 愛してあげる
 信じてあげる
 あたしだけがあなたを知っている

 壊してあげる
 傷つけてあげる
 あたしだけがあなたを救える

去ったあなたへ

 あなたの残したもの
 もうここにはないよ
 思い出のひと欠片だってない

 私は待たないって言ったでしょ?
 だから全てを捨てた

 あなたの帰る場所はここじゃない
 去っていったのはあなた

 もうここにはなにもない
 私すらも、いはしない

さよならの前に

 悲しみのない世界なんてないんだよ
 だけど、悲しみしかない世界もないの

 今どんなにあなたが苦しくて、悲しくて、痛くても
 きっと笑える日がくるから
 幸せだって言える日がくるから

 だから、そんな顔はしないで
 あたしの分まで、生きて

傷があるから彼がいる

 温もりがほしかったわけじゃないの
 優しさがほしかったわけじゃないの
 いつだって私、強く生きるから

 痛みを分けあったりしたくない
 傷を消してしまいたくない
 これが私と彼が共に生きる証

 涙は私の心の中で泉をつくる
 沈めた想いは悲しくて、愛しくて
 壊れるほど激しく
 私の想いは私をとらえる

 信じるなんて言葉は嫌い
 いつだって私を裏切るから
 どうすれば手に入れられるの?
 二度と届かない遥か彼方に輝く光

 愛なんて言葉は嫌い
 いつだって私から遠のくから
 どうすれば温められるの?
 二度と触れられない柔らかく微笑む君の頬

 あいたいよ

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